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フェイト/sidestory/螺湮(ライン)
正義の味方みたいな真似


 蒔寺みたいに学校の成績を犠牲にしてまで部活に励むように、俺も魔術師がらみの事件に係わり過ぎているようだ。
 正義の味方となることを諦めた心算だがクヨクヨと拘るような執着が残っているのだろうか。
 最近の案件としてアーチャーが新都ビルから橋にいた切嗣を発見したという情報があった。
 並行世界に関係する事件だと判断した遠坂がセイバーと組んで調査中だ。
 カレンも協力という名目で動いているようだが邪魔して遊んでいるようにしか見えない。
 俺も協力すべきかとも思ったが、そんな正義の味方みたいな真似をしても桜が悲しむだけだと学んだつもりだ。
 やはり桜の味方として普通の生活を送るため卒業を目的として学校の勉強に専念しようか。
 決意を新たにしながら帰宅するため鞄にノート類を詰め込んでいると蒔寺が何やら絶叫しながら廊下を疾走してきた。
「衛宮〜聞いてくれよう!」と蒔寺が言った。
 珍しいことだが部活を放り出してまで俺に相談事があるようだ。
 しかし何故だ? いつもなら何かあっても氷室や三枝と相談するだろうに。
「鐘だけじゃなく由紀っち〜! お前もか!」と蒔寺が言った。
 そこから切歯扼腕する蒔寺の聞くに堪えない罵詈雑言が始まった。
 かなりバイアスが掛かっていたが客観的に事実の断片を拾ってみた。
 要するに成績がギリギリで卒業が危ない蒔寺を心配した氷室と三枝が部活に参加することを妨害したというのだ。
 この場合、氷室と三枝の方が正しいだろう。
 蒔寺も有り余る体力を部活で使い切らずに歴史以外の勉強にも配分すれば付け焼き刃の学力でも卒業だけなら可能になるだろう。
 まあ俺も人の事を言えないが。